中村 悠一郎 Yuichiro NAKAMURA

千葉県松戸市、福島県須賀川市を拠点に活動するアーティスト。

作者という名義にまつわる美術制度を批評的に、あるいは詩的に再検討するというコンセプトのもと、60を超える多様な別名義を駆使して制作・発表を行っている。各名義はそれぞれ固有のスタイルやテーマ、システムをもっており、作者群・作品群を通じて、「作者とは何か」、「作家というアイデンティティとは何か」、「一貫性とは何か」、などという根源的な問いを投げかける。

一部別名義には、Y・N、栄燿一郎、老松孝志、福岡壱海、楡木真紀、ダニエル・ホール、カンヅメコノミー、オルタネイムコミューンなどが挙げられ、それぞれドローイング、写真、プロジェクト、ワークショップ、パフォーマンス、インスタレーション、経済圏、コミューンなどといった多彩なジャンルにわたり活動を展開している。

略歴

1993 福島県生まれ        

2017 武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業

2019 武蔵野美術大学院修士課程美術専攻彫刻コース修了

受賞歴

2017

武蔵野美術大学芸術祭展示大賞512来場者賞

【Y・N】

アーティスト。非言語的な造形感覚として、線やパターンが変化する有様を描写したようなドローイングを制作している。また、ドローイングは通常の販売というかたちの他にも販売した金額を震災や戦争の被災者へ寄付するチャリティや、交換や寄贈というかたちなど様々な方法によって流通させている。

個展

2024

「CHICHAI」Brasserie Pain Liquide(パリ、フランス)

「Drawing 2024」callbox(東京)

「becoming」TINGOO GALLERY(南京、中国)

「Drawing 2024」STELA(福岡)

グループ展

2025

「脱臼する資本主義 Dislocated Capitalism」Syndicate(香川)

2024

「救済?」GALVANISE gallery(石巻のキワマリ荘)(宮城)

「第4回藁工アンパンArt BAZAR」藁工ミュージアム(高知)

「イノビエンナーレ2024」いの町紙の博物館(高知)

「仙台アンデパンダン展」ギャラリーチフリグリ(宮城)

「ちっちゃい美術展」芸宿(石川)

「石巻のキワマリ荘 常設展2024」GALVANIZE gallery(石巻のキワマリ荘)(宮城)

2023

「はまの芸術祭」PUBLIC HOUSE はま(愛媛)

「第3回藁工アンパンArt BAZAR」藁工ミュージアム(高知)

「仙台アンデパンダン展」Gallery TURNAROUND(宮城)

「Fluffy Society」KOGANEI ART SPOT シャトー2F(東京)

2022

「第2回藁工アンパンArt BAZAR」藁工ミュージアム(高知)

「仙台アンデパンダン展」GALLERY ECHIGO(宮城)

パフォーマンス

2024

「トノサマバッタのハッピーバースデーパーティーについて行った!」Maebashi Works(群馬)

「うあーパフォーマンスフェスティバル vol.5」白河市街地(福島)

【栄燿一郎】

アーティスト。2023年8月北海道のとあるトマト農園に訪れた後、トマトエージェンシーという世界中から個人的に撮影された写真を代理で発表するという写真代理業者「トマトエージェンシー」というプロジェクトを思いつく。2024年6月仙台のギャラリーGallery TURNAROUNDにて、様々な方法によって収集してきた1000枚以上の写真の中から選択した100枚以上の写真を展示した展覧会を開催。現在は、主にInstagram上での発表をメインに写真の収集を続けている。

個展

2024年

「The photographed world」Gallery TURNAROUND(宮城)

グループ展

2025年

「Redefinding the World」GALVANIZE gallery(石巻のキワマリ荘)(宮城)

【ダニエル・ホール】

アーティスト。レディメイド・リピティションと名付けた既製品を複数個反復的にレイアウトし、インスタレーションを制作することによって、資本主義社会の大量生産をユーモラスかつ皮肉的に批判する作品を制作している。

個展

2024年

「すべてがうまくいく」callbox(東京)

2023年

「それはそれであるということ?」JUNGLE GYM(東京)

グループ展

2025

「脱臼する資本主義 Dislocated Capitalism」Syndicate(香川)

【楡木真紀】

詩人。アーティスト。主に無目的な意味の関係性を目指した散文詩の執筆や全くもって関係のないナンセンスなことを書く自由日記、レディメイドのインスタレーションを制作したり、柔らかい鏡を使ったパフォーマンス、他のアーティストのパフォーマンスや個展タイトルの考案など、多岐にわたる活動をしている。

個展

2024年

「成功への第一歩は、ハッピーハッピーガムテープ、ミケランジェロ風アイスクリームにな~れ!から始まります」Curry Rice Gallery(オンライン)

「王国がくしゃみをするとき、あなたはマイクロウェーブしている?」callbox(東京)

グループ展

2025

「脱臼する資本主義 Dislocated Capitalism」Syndicate(香川)

パフォーマンス

2024年

「しまうまのお腹でそのUFOは休憩をする」門司港駅周辺(福岡)

「一那由多のちょんまげスプーン」千秋公園大手門の堀遊歩道(秋田)

【老松孝志】

アーティスト。カレーライスギャラリーディレクター。特定の拠点を持たないパフォーマティヴな現代美術ギャラリーであるカレーライスギャラリーを2024年設立。展覧会企画によって、会場を設定するというコンセプトで運営されている。これまで、中村の別名義の作家や国内の作家の展覧会を企画。カレーライスという名前の由来は、ディレクターである老松がある日夕食にカレーライスを食べていたときに思いついたから。

企画

2025年

「Tokyo Free Movement 2025」(倉石幸彦)Curry Rice Gallery (東京駅丸の内駅前広場)(東京)

2024年

「山の石に海を見せる」(岸桃子)Curry Rice Gallery(石川県金沢市)(石川)

「What can we do to stop climate change?」(溝口栄穂)Curry Rice Gallery(オンライン)

「Teriyaki Omnipresence」(てりやき)Curry Rice Gallery (オンライン)

「成功への第一歩は、ハッピーハッピーガムテープ、ミケランジェロ風アイスクリームにな~れ!から始まります」(楡木真紀)Curry Rice Gallery(オンライン)

「Patterns」(サム・ライト)Curry Rice Gallery(ポストカード配布場所各所)

【福岡壱海】

パブリックアーティスト。2024年12月29日活動開始。ここでいうパブリックとは、福岡壱海(ふくおかいちか)という名義を誰でも使用することができるというパブリックな権利である。福岡壱海は、人間の身体は実在せず、名義のみが実在し、様々な人物の一時的な仮の名義として機能する。主な活動に、資本主義のサイクルに影響を受けるアートマーケット的発想ではなく、数十年、数百年、数千年先の未来に思いを馳せ、千年以上続くような対話や制作を行おうとするワークショップである千年ワークショップを主催している。

運営

2025年

「第6回 山本卓弥(callboxオーナー)さんと場所と表現についていろいろ話してみるワークショップ」千年ワークショップ(オンライン)

「第5回 今井しほかさんといろいろとワークショップについて話してみるワークショップ」千年ワークショップ(オンライン)

「第4回 千年ワークショップのゲストについていろいろ考えてみるワークショップ」千年ワークショップ(オンライン)

「第3回 ワークショップのアイデアについて考えるワークショップ3」千年ワークショップ(オンライン)

2024年

「第2回 ワークショップのアイデアについて考えるワークショップ2」千年ワークショップ(オンライン)

「第1回 ワークショップのアイデアについて考えるワークショップ」千年ワークショップ(オンライン)

【中村悠一郎】

個展

2022

「Gallery Gacha」モリビ(福岡)

グループ展

2022

「Tohoku Portfolio Exhibition 2022+TPEセレクト展」Cyg art gallery(岩手)

「仙台アンデパンダン展」GALLERY ECHIGO(宮城)

「第2回藁工アンパンArt BAZAR」藁工ミュージアム(高知)

2019

「平成30年度武蔵野美術大学卒業・修了制作展」武蔵野美術大学(東京)

「平成30年度東京五美術大学連合卒業・修了制作展」国立新美術館(東京)

「六本木アートナイト2019」東京ミッドタウン(東京)

「旅商人ガチャむらやとゆく東京の静神ツアー」Artbar星男(東京)

「実験近代絵画問答~tell me how you really feel~」北海道旭川市旭岡5丁目(北海道)

「TOSAのMOSA」藁工ミュージアム(高知)

「うまじアートブリッジ」馬路村杉の瀬橋(高知)

「 奈良ノ空カラ」JR奈良駅前広場(奈良)

2018

「彫刻と対話法IV 揺さぶられる作意」府中市美術館市民ギャラリー(東京)

2017  

「武蔵野美術大学芸術祭展示大賞512」武蔵野美術大学(東京)

「平成28年度武蔵野美術大学卒業・修了制作展」武蔵野美術大学(東京)

2021

「Uncertain Borders」KOGANEI ART SPOT シャトー2F(東京)

「第1回藁工アンパンArt BAZAR」藁工ミュージアム(高知)

パフォーマンス

2020

「ガチャむらやII OPEN!」門司中央市場(福岡)

「ガチャむらやII / 中村悠一郎」GALLERY SOAP(福岡)

2019

「ガチャむらや in やながせ」やながせ倉庫 ビッカフェ(岐阜)

「ガチャむらやⅡat 大洲まちの駅あさもや presented by OZHOUSE」大洲まちの駅あさもや(愛媛)

「ガチャむらやII at よしだTOY’S」よしだTOY’S(奈良)

「ガチャむらやII at Emanon」コミュニティカフェEMANON(福島)

アーティストインレジデンス

2025

PARADISE AIR(千葉)

2024

エチカ(石川)

apanda(広島)

2019

OZHOUSE (愛媛)

ワークショップ

2020

「メディウムとしての貨幣空間」オンライン現美研 (オンライン)

2019

「みんなでつくってガチャガチャ交換をしよう!」OZHOUSE(愛媛)

「みんなでつくってガチャガチャ交換をしよう!」藁工ミュージアム(高知)

トークイベント

2025

「できるリーダーだけがやっているゆで卵の茹で方」PARADISE AIR(千葉)

2024

「みんなではなす with中村悠一郎 feat.青木絵馬」芸宿(石川)

2019

「ランチトーク 日本のアートのゆくすえ」OZHOUSE (愛媛)

企画

2023

「プーノスカーヌ・プーヌ展」モリビ(福岡)

発行物

2022

「Gallery Gacha」

2020

「ガチャむらやⅡ in 北九州」

運営

2024 - 2025

「GALVANIZE gallery(石巻のキワマリ荘)」

2020

「モリビ」

「オンライン現美研」

2016

「現代美術研究会」